大停電

先日は東京でえらい事になっていましたね。
http://www.asahi.com/national/update/0814/TKY200608140003.html

まあ、テロとか要因が複雑にならず「事故」と原因がハッキリ
しているので不幸中の幸いだったと思います。

復旧時間が2〜3時間だったと言うのも世界的なレベルで見ると
凄く早いらしいですね。

その反面たった一箇所の電線が切れるだけでこうも都市機能が
麻痺してしまうのかと言う脆さも浮き彫りになったと思います。
※送電線にはバックアップ回線がありそれさえも切れたとあり
 ます。しかし同じ場所でバックアップ回線を持っていても
 それは冗長化とは違うと私は思っていますのであえて「一箇所」
 と言う表現を取っています。

私はIT技術者の端くれですのでそういう見地から見ると
「東京一極化は情報網やシステムが寸断されやすい」
と改めて思いました。

データセンターは別に東京にだけある訳ではありません。
大阪にだって名古屋にだって我が福岡にだってあります。
勿論ここに書いていない他の都市にだってあります。
ネットワーク網がこれだけ発達した今東京だけに重要な機器を置く
必要は無いと思います。
原理を考えれば設備さえ整えれば何処でもいいはず。
それにCVCF等設備が整っていても街全体が動かなければ同じ事です。
勘違いしてもらっては困るのですが、
「東京に置くのが間違っている」
と言う事では有りません。

※今回の事故を受けて「UPSを」と言う話が随所にありましたがあれは
 安全にPCや電気機器をシャットダウンさせる程度しか容量がありま
 せんので可用性向けではなく耐障害性を考えた製品だと私は解釈
 しています。

もちろんビジネスシーンを考えると普段の運営は東京でと言うのが
都合よいことが多いと思います。
しかし24h365日稼動等過酷なサービスレベルが必要な場合は東京とは
別の場所に分散、冗長化したシステムが必要だと思います。
24h365日稼動が必要でなくとも大きな地震が比較的多い地域ですので
関東とは別の地域に物理的に分散させておくと災害時にも強くなると
考えます。
そういうマインドの有るある企業、団体は既にそういう風になって
いる所がありますが結構に大きな組織でもあまりシステム、ネット
ワークに対してプライオリティを置いていない場合システム機器が
東京一極集中している場合が多いと思っています。
※この事は現場では最重要課題と思っている場合が殆どでしょうけど
 主に経営層でそういうマインドが無い場合を想定しています。
少なくとも私の身近にある企業、組織はそんな感じの場合が多いです。

最近はリプレースの時期に日本全国に程よく分散していたシステムを
わざわざ東京に集約しそのあおりを食っているユーザも居ます。
東京こけたらみなこけた。。。と言う感じ。。。
元の様に大阪等の主要拠点にサーバを分散していればそんな事には
というパターンがよくありました。


ウダウダと書き綴っていますが要はこれが言いたい。。

「東京中心と東京偏重は違う」

機能を集中すると言う事はリスクも集中していると言う事を今回の
事故で再確認すべきだと思います。

東京を中心に程よく日本全体を纏め上げる様な方向性が必要では
ないだろうか。。。

と、今回の事故を受け改めて思いました。